西アメリカ共和国概要

イエローストーンのガス抜きに失敗し拡散爆破の結果国を2つに割った西部海岸州をまとめ成立した国家。

略称は西部共和国。

首都はロスアンゼルス。

大統領はベルティナ・ウィンストン。

カリフォルニア湾をとニューメキシコ・シナロアを含む西海岸一帯及びカナダ、ブリティッシュ・コロンビア沿岸及びバンクバーまでを支配する交易国家。

国交は太平洋の向こう側にある島国と、太平洋中央に作られた人工島、元オーストラリア及びニュージーランドとなっている。

イエローストーンの拡散爆発以降活発に活動するサンアンドレアス断層に悩まされながらも「新自由主義」を掲げ国家として成立している。

社会制度などは旧合衆国と大差ないが、格差社会を抑えることはできず慢性的な犯罪に悩まされているうえ、東アメリカの侵略に対しての備えも悩みとなっている。

格差からくる不満を抑えるため刑罰の厳格化が実施されており、若年犯罪者でも戦地送りになる「10年流刑」が法的に行われている。

移民の流入を徹底排斥しているが、エウロパ連合からの技術者には大きく門戸を開いており、東から迫る亜人とそれを用する東部を邪道国家と見ており、人類による統一国家の旗手となる国を自負している。

 経済的には交易国があることで格差こそあるものの旧合衆国と変わらず太陽を見ることのできる土地をもっているため農業や漁業も盛んである。

先進技術により強い人類をつくる計画に加担しているが、一部特権階級しかそのことは知られていない。

 

ジョルジュ・M・ミドル前線特務大尉

西アメリカ軍前線基地ウェストウェンドバーに詰める特務大尉。

ウェンドバー基地ならび、エルコ基地に力を持つ、シルバーマン将軍から前線権力を一任される生粋の軍人。

人類こそが地球を収める唯一の種と考える「人類至上主義」者で、現在侵攻中の東アメリカ亜人軍と対立している。

エウロパ連合からの荷物であるリアムに関心をもっているようだが......

デザード・ラッセン博士による年少兵への違法手術や、マスコミを戦地からシャッターアウトする暗殺行為など多くの影働きをしている。

国家改革を念頭に活動しており、デザード・ラッセンが持ち込んだ「進化」というテクノロジーを軍人会に流通させたり、博士に実験させたりしている。

ディッカード少佐率いる51部隊に技術供与もしている。

モデルイメージはコリン・ファース。

紳士的な悪。

 

デザード・ラッセン博士

表向きは前線を巡回する医師。

前線を周り亜人の研究をし、さらには人間への技術転用試験を行っているマッドサイエンティスト。

とにかく小汚い、灰色の白衣に乱れたヤマアラシのような頭、ひびの入ったメガネに歯抜け。

研究に没頭するあまり倫理観は低い。

ルツに獣の目(ビースト)を施工した本人。

エウロパの研究者には名を知られるほど高明にして秀才だが、完全に頭のネジが外れており危険な人物としても知られていた。

軍部とは関係なく、科学者集団が行うプロジェクトネームを持つ。

chord name.rebootと呼ばれproject.memento moriの主幹でアメリカにおける実験の第一人者でもある。

ネクサス・メテオラの進化に熱い心をもっている。

ミドル大尉と共に戦地を暗躍する人物。

 

ドリー・D・メー

デザード・ラッセン博士の助手。

ガニ股の背虫男である博士とは正反対で、高身長の青年だが師に習ったのか不衛生に見える。

博士の指示に迅速に従うため白衣の下は大きめのツナギを着ている。

実はデザード・ラッセンの切り替えボディーで、ラッセン博士のクローン。

普段は個体を動かすためだけの機能が脳にインプリントされており、それで起動している。

博士が怪我や瀕死の状態、または瀕死からの回復休息に入ると自動でラッセンの意識がこちらに移る形になっている。

双子理論にも近いもので「人間個体は同じ個体となら遠く離れていても感覚を共有する」を化学的分析によって構築したものでバイタル・サージのもっとも大きな効力を使いこなす。

西アメリカ軍の進化型人類兵に実装されている感覚言語も使える。

 

ウィリアム・ピラ少佐

国防省直属部隊ファルコンを率いエウロパの翼回収作戦へと出撃した33歳と年若い少佐。

父親の権力のおかげで何もしなくても40代前に准将になる予定だったが、自ら功績を建てたいと願い回収作戦に志願。

結果捕虜になるという失態を犯す事になるが......

ミドル大尉を軍法会議にかけようとしたり、戦地の現状を憂い改善策を考えるなど感情的な部分を多々持つカレッジボーイ。

モデルイメージはブレンダン・フレイザー。

 

ロバート・ノートン中尉

ウィリアム・ピラ少佐の指揮下で部隊を動かす実質の士官。

エウロパの翼事件で右腕肘から先を失う重症を負うが、モーリア教団に助けられる。

ピラ少佐の複雑な立ち位置を自分なりに理解している人。

父親アルベルト政務補佐官から息子の命を絶対に守れといわれていたが......

バイタル・リブートとバイタル・サージを体内の細胞にインプリントしている進化型人類兵で、重症の身だったがピラ少佐より早くに復帰。

黒人で体躯たくましい男でもある。年齢37歳。

モデルイメージはイドリス・エルバ。

 

メアリー・ルロワ博士

エウロパ連合アウロラ研究所メサイア計画主任博士。

リアムと一緒にエウロパから西アメリカにやってきた女性博士。

お嬢様育ちで研究糸筋、おおらかな性格だが、天才でもある。

ラッセン博士とは面識があるが、彼が異端のプロジェクトに関わっていることは知らなかった。

リアムの真価を知っているが、その価値を悪用する者たちをおそれ極力話さないようにしている。

研究一筋の人生だったため、今時珍しいぐらいの世間知らずで、マッカーシーによく怒られる。

一人称私、年齢42歳、身長172センチ、体重不明。

金髪碧眼明るい肌色、ラテン系フランス人。

彼女にはもう一つ部の顔もある。

 

ベルティナ・ウィンストン大統領

西アメリカ共和国大統領。

海の向こうの島国と、太平洋の真ん中に作られた「新大陸」の協力により擁立された大統領。

強かな野心家でもある。

ウィンストン家は名家ではないが、商家として島国などと大きなパイプを持っている事が強みである。

時に強権とも言える命令をくだし、人類国家として西アメリカのために戦う女でもある

年齢55歳、髪は明るめのブルネット、目は青、意志の強い高い鼻を持つ。

 

ジェイソン・シルバーマン将軍

西アメリカ陸軍中将にして前線将官。

東アメリカ亜人軍との戦端を指揮する最高司令官だが、実質お飾り。

実務についてはミドル大尉頼りで、自ら戦場の先端に出ることはほとんどない。

普段はエルコ基地より後方400キロにあるリノ基地にいるが、週末にはサクラメントに変えるなどサラリーマン的将官。

 

セーヴル・ステチア軍医

西アメリカ軍軍医。

民間から参加している軍医、横文字の名前だが東洋人。

サクラメントにある西アメリカ国立医療センターの教授。

感情科学と新人類想像計画を研究している。

デザード・ラッセンと同じく科学者が作るproject.memento morの参加技術者でもある。

日本人で、ある一門の密命を受けて戦地に出向している。

モデルイメージは佐々木蔵之介。

 

ビクター・ペイジ国務次官

西アメリカ軍国防総省国務次官。

時期国防長官の地位を狙う大統領の腰巾着。

見かけ大統領制の西アメリカだが、大統領の地位は富裕層議員の持ち回りである。

ベルティナ・ウィンストンは名家の出ではないが、西アメリカを支える財政団体である「新大陸」のメンバーとパイプを持っているためペイジはそれにあやかり新大陸へ入る事をのぞみ仕えている。

普段からデスクワークオンリーで体を動かす事をしらないため、少しでも動くと滝のように汗をかくデブである。

戦地の現状を視察した事もないためミドル大尉に簡単に言いくるめられてしまうなど、頭の働かないところを多々持っている間抜けでもある。

 

ウィレム・ディッカード少佐

西アメリカ軍最重要拠点ゴールデン・ベガス要塞領域前衛グレーム・レイク基地所属51部隊作戦実行部隊隊長。

自らのハイブリッド・クローンに意識転移(ポゼッシング)し同期することで作戦行動を行う部隊を率いる壮年の男性。

年齢は62歳、前大戦での負傷をし傷痍軍人。

戦場の第一線で働くことはできなくなり後方勤務に回っていたが、最新技術バイタル・サージによる双子理論応用学によって全盛期である30歳代の自らのクローンを複数体動かし戦う特殊部隊を作った。

今は一個小隊規模ではあるが最新技術を惜しみなくフィードバックさせる先進部隊で、自分と同じように複数体のクローンを動かす兵士たちを鍛えている。

ミドル大尉とは考え方は違うが、現場主義では一致しており西アメリカを守る強い兵士を作る「完全兵士計画」とその部隊である不死騎兵隊(アタナイト)創設に関わっている。

 敬虔な仏教徒で自らを中心にクローンで意識をつなぐこの状況を、曼荼羅と称した。

モデルイメージはウィレム・ディフォー。

不敵なる才覚者。

 

ドクター・プレマー

完全兵士としての不死騎兵隊創設のための実験主幹を務める博士。

51部隊付きの軍医にあたる。

デザード・ラッセンからバイタル・サージの技術供与をされ発展系開発を一手に勤めた優秀な人物。

ミドル大尉のことも勿論知っている。

作中では信心する宗教を「科学」と答えているが、セブス修道会所属の牧師でもある。

プレマーは名前ではなくあだ名。

常に防塵マスクのような大きなマスクを口にしている。

memento moriの参加技術者でもある。

 

ジェームス・マックウェイ少将

西アメリカ軍要衝、ゴールデン・ベガスに詰める少将。

51部隊を麾下に持ちモーレア教団壊滅のために陣頭指揮をとる。