作品内マップ


アメリカ東西戦線

作中で行われている戦線マップ。

西アメリカ軍前線基地ウェスト・ウェンドバーはネバダ州とユタ州の州境にある。

赤い表示箇所がウェスト・ウェンドバー。

ここより東にあるソルトレイクが東アメリカ軍の前線基地である。

ルート80に沿って西アメリカ軍の要所基地があり、その周りをビバークが囲む形で戦線を維持している。

拡大することでウェスト・ウェンドバー基地南にゴールド・ヒルを背後に持つ19ビバークがあり、スターク・ロードを東に進むことで15ビバークに着く。

その先に東西を分けるグラニット・ピーク、さらに亜人軍衛星基地ダグウェイがある。

フィッシュ・スプリング野生保護区はさらに南に下ったところにあり、ここにエウロパの翼が不時着した。

 

クロップダスティング(ガス抜き作戦)

地球上の生物壊滅につながる大爆発を控えたイエローストーンを人工的に小規模爆破する作戦。

国土と国民を守るために必要となった作戦。

大規模爆発こそ抑えることができたが、爆発の拡散によりアメリカ合衆国の壊滅につながった。

結果アメリカは2つに割れ、西アメリカ共和国と東アメリカ州郡国が成立した。

国土的には東アメリカの方が多くを支配下に置いているが、東部北は偏西風により食物生産は絶望的であり人が住める地域は東部沿岸に限られている。

更には主要都市近辺での紛争が多く、テキサス州は現在進行形でメキシコ、モンテレイ自警軍ニュー・ガルフと国境紛争を抱えている。

一方の西アメリカはフェニックス・ベガスラインを東を抑える境としている。

太陽の恵みがあることで東ほどの困窮はしていないが、メキシコからの違法移民を徹底排除の姿勢をとっており東と同じく国境紛争を抱えている。

ただし東ほど主要都市が近くないため、大規模紛争には発展していない。

サンアンドレアス活断層はイエローストーンで行われたクロップダスティングにより歪み、サンフランシスコとロサンゼルスの間に大きな亀裂を広げており首都機能をサクラメントに移す計画がある。

 

エウロパ連合

中央ヨーロッパからイギリスをまとめ作られた連合の名称。

総数40を超す国をまとめる盟主はグレート・ブリテン、クイーン・エリザベス7世。

ただし各国家盟主が存在し協議により連合運営は決められている。

現在は崩壊期に入っており、その拠点はスペインやポルトガルや植民地都市に限られている。

かつて植民した地域や、企業都市化した地域へと国民移送は始まっており、アフリカユニオンとの共同国家樹立へと加速している。

一方でトルコを中心とするオスマン人類亜人二重帝国の樹立が迫っており地球人類統一国家の強き担い手として望みを託しリアムを西アメリカに送った。

環境変化に対応するために作った亜人に駆逐される人類を、再び生物の頂点に立たせるために各国研究者が作り出した超人類へと自らをシフトさせることを祈願としている。

ヨーロッパではすでに研究機関への攻撃が始まっておりこれ以上は危険と判断したため、メアリー・ルロワ博士と共にリアムを避難亡命させた。

 

東ヨーロッパ機構

イギリスが提唱する「人類進化計画」遂行組織エウロパ連合以前、遡ること50年前に存在したヨーロッパ共同体。

元はEUなので、こちらが元祖エウロパ連合とも言える。

最盛期にはヨーロッパ東部の大部分の年が参加していたが現在はオスマン人類亜人二重帝国に国家の大半を制圧され、組織自体はレジスタンス的に細く生き残り抵抗を続けている。

本拠地はベラルーシのミンスク。

環境変化に適応するための人類進化学において世界をリードした組織だったが、実験の一部をリビアを中心とする新イスラーム帝国に盗まれたことで、亜人開発の先手を打たれたことから国家と機構の滅亡が始まった。

ロドニー・ギラ大公治めるギリシャ・マケドニア連合ことイスケンディル公国がオスマントルコ・イスラム帝国(のちに二重帝国になる)とぶつかることで本格的戦争に参加、国家と機構ごと巻き込まれることになる。

一時は本領の7割を占領され、圧倒的劣勢を強いられたが「聖なる圧力」を顕現させたカヌカ・ミラディーにより押し返し互角を維持するが聖圧の暴走により国家圧壊という大混乱に陥り東ヨーロッパ機構の一端が崩壊し、東ヨーロッパ諸国の終焉へのトリガーとなった。

人間個体の進化を求めた先進技術の多数を保有し、医学薬学、バイオテクノロジー人工臓器学など多くの科学者を輩出した。

技術の継承は混乱の中で行われたため全てはエウロパに渡らず、東アメリカなどに渡るなどし世界に混乱を振りまいたとも言われる。

代表的科学者はヴォルフガング・モンティアナ博士。

フランス科学院所長マーマリア・ルフォッカ博士。

イギリス王立科学院学長マイケル・ショーベリー博士などがいた。

 

更生プログラム第22条

西アメリカ共和国が施行する若年犯罪者更生プログラム。

貧困と格差社会により溢れる犯罪、その中でも低年齢層の犯罪に対して政府からの人道的支援がのぞめなかったことから、逆利用する形で施行されたプログラム。

犯罪に対して一律同じ刑罰として10年の兵役が課される。

基本的に18歳まえまでの子供に適用され、貧困層で余る子供達の処分にも使われている。

 

夜業兵

更生プログラムで前線に送られた少女兵に適用される軍公認娼婦になること。

西アメリカ政府の法律にはなく、激戦区である東西戦線にのみある制度で、18歳になった女子が過酷な前線勤務から逃れるためにエルコ基地などで正規兵相手の娼婦として働くことを言う。

刑罰中のため彼女たちに賃金はなく、完全に奴隷労働になるが戦闘とは無縁になることで安心を得られるため規定年齢に達するとほとんどの女子が志願する。

資格は厳しく、容姿端麗にして歯を始め体の部位に欠損のない者にして病気を持っていないことが必須である。

合格すると卵巣と子宮をつなぐラインを薬で破壊する手術を受けるため生涯不妊となる。

非人道的処遇の上に成り立つ兵役だがなり手は減らず、正規兵は格安で抱ける若い女がいることで士気を保ちまた新たな正規兵確保の原動力ともなっている。

夜業兵は年次で資格検査があり、一応に身綺麗にしている者が多いが、合格しても戦地へと出戻る者も少なからずおり、精神を病ませる仕事である。

なおマスコミには完全シャッターアウトの仕事でもある。

また少ないながらも男娼も存在し、こちらは将官や高級官位の妾として奉仕する。

 

モーリア協定

東アメリカ軍がソルトレイクに侵攻し占領したさいに作られた戦場における簡易協定。

亜人兵は戦闘行為を行う人間にしか攻撃はしない。

血を流す争いを行わない限りで人に危害を加えないといういわゆる口約束的な協定。

簡易協定であるのは亜人兵先発隊であるミーム・ディグラッセとの間に結ばれたものだから。

この協定がのちに問題になる

 

カヌカ・ミラディー

ヨーロッパ動乱の引き金となったマケドニア交戦で「聖なる圧力」を顕現させた少女。

現在ヨーロッパの多くの情報は失われ、彼女の正確な情報も少ない。

出身地不明、年齢不明、ロドニー・ギラ大公隷下のシスターであったという事以外、公の情報はなく彼女自身の生死もわかっていない。

マケドニア交戦前夜、彼女は「星の冠に導かれてやってきた」と告げたとされ、アルフェッカの雫という宝石を持っていたとされる。

当時の彼女と面識のある人は少なく、その中には高名な科学者ヴォルフガング・モンティアナ博士がいる。